病院での待ち時間が暇すぎて考えていた。
句意は読んだとおりだ。情景は伝わるのだろうか。
駒ヶ岳は度重なる噴火で山頂を欠いてしまった特異な山で、方角によって女々しくも雄々しくもなる山容は見る者を飽きさせない。個人的には大沼公園から見る姿が特に気に入っている。
かといっていつでもその全容が拝めるわけではない。駒ヶ岳のある渡島半島は春から夏にかけて雲が発達しやすい。そのため夏に訪れると結構な確率で山に雲がかかっている(気がする)。
願望の”出で来なむ”でなく疑問形を用いたのは、”やくもり”に八雲(町)と森(町)を掛けたかったから。
八雲、森ともに内浦湾沿いの町で、国道5号や函館本線を南下してくるとちょうどこの辺りから駒ヶ岳が見え始める。晴れている時は感動するが、山の頂上に雲がかかっていたりすると少しゲンナリする。そういうイメージでこの句になった。
忸怩たる思いを表せるように”いかでみばや”あたりを使おうかとも考えたが、七七まで考えなければならなくなりそうなので面倒でやめた。とても2時間では及ばない。